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コーヒーの始まり「エナジーボール」「カルディ」

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食べるコーヒー!? エナジーボール

コーヒーの歴史の始まりとして、5000年以上前から、エチオピアのオロモ族が戦争に赴くときに煎って潰したコーヒー豆を動物の脂と混ぜ、丸めて団子にしたものを携帯していたという説があります。カフェインによる興奮と脂の高いカロリーで戦闘時に活躍したようです。

現代では、一般に変わり種として、チョコレートと混ぜたり、クッキーにしたり、飴になったり、様々な食べられるコーヒーが商品化されています。コーヒーの始まりは、エナジードリンクならぬ、このエナジーボールではとも言われています。

コーヒーと人類との出会い カルディ伝説

人類がはじめてコーヒーを発見した物語は、諸説あります。

最も有名なものは、カルディ発見伝説(年代不詳)でしょう。

カルディはその伝説に出てくるヤギ飼の若者の名前ですが、コーヒーや輸入食品などを取り扱う「カルディコーヒーファーム」の店名の由来でもあるので、耳馴染みがあると思います。

ヤギ飼カルディのコーヒー発見伝説

ヤギ飼のカルディは、ある日、おとなしかった山羊たちが、急に跳びまわっているのを目にし、それは木の実のせいだと気づいた。彼自身もその実を食べると気分が晴れた。

通りがかりの僧侶はその話に興味を持ち、実を乾燥させ、煮て飲むことを思いついた。その飲み物は夜の礼拝(睡魔が悩みだった)の助けとなり、瞬く間に国中に広がった。

日本人とコーヒーとの出会い

日本で、誰がいつコーヒーを初めて飲んだのか、その正確な記録は残っていません。

江戸時代の1804年に文人の蜀山人(しょくさんじん)が、オランダ人の船でコーヒーを飲んだ時の感想を、『瓊浦又綴(けいほゆうてつ)』という書物にて、次のように記しているようです。

紅毛線にて「カウヒイ」というものを勧む、豆を黒く炒りて粉にし、白糖を和したるものなり、焦げくさくして味ふるに堪ず

大田何畝『蜀山人全集・巻三』

白砂糖を加えても、まだ飲めたものでなかったと評されているので、当時の日本人には、それほどまでに「まずい」ものだったのでしょう。

コーヒーに限らず、例えばビールなど「苦み」を伴うものは本能的に避けられるものでありながら、食経験の中でしだいに「おいしい」と感じられるようになる。初めて飲んだコーヒーや子供の頃からコーヒーが好きだったという人は少ないのではないでしょうか。

コーヒーは、経験の中で構築される美味を有する嗜好品であることを再認識します。

参考文献

・『ALL ABOUT COFFEE』 ウィリアム・H・ユーカーズ 著 山内秀文 訳 角川ソフィア文庫
・『珈琲の世界史』旦部幸博 著 講談社現代新書

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