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世界初の缶コーヒー!?ミラコーヒーとは?

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缶コーヒー職人

『BOSS』、『GEORGIA』、『FIRE』など、日本には様々な缶コーヒーやペットボトルコーヒーのブランドがあります。

缶コーヒーブランドの歴史

  • 1969年 UCC上島珈琲が「UCCコーヒーミルク入り」を全国発売
  • 1972年 「ポッカコーヒー」(ポッカコーポレーション)
  • 1973年 「ダイドーブレンドコーヒー」(ダイドードリンコ)
  • 1975年 「GEORGIA」 ジョージア(コカ・コーラ)
  • 1992年 「BOSS」 ボス(サントリー)
  • 1997年 「WANDA」 ワンダ(アサヒ)
  • 1999年 「FIRE」ファイア(キリン)

一般に、これらの容器詰め飲料はRTD(Ready To Drink)カテゴリーに分類され、蓋を開けるとすぐに飲める、そして保存が可能であるという利便性の良さから、日本中に普及しています。2020年の飲料業界ブランド別売り上げランキングを見てみても、全飲料の中で、2位・3位がコーヒーのブランド(ジョージア・BOSS)となっており、圧倒的な数量規模があります。(ちなみに1位はサントリー天然水)

<参考>東洋経済オンライン 2021/09/21 売れ筋飲料「水・コーヒー・茶系」が上位独占する訳
https://toyokeizai.net/articles/-/455689

日本にいると、全国のコンビニや自販機ではどこでも、まぎれもないコーヒーが、すぐ簡単に買えて飲むことができる、非常に恵まれた環境だと実感することがあります。

大量普及しているRTDコーヒーにも、各商品には開発者・職人の思いが詰まっています。サントリーで商品開発部長を務めた、高橋賢藏氏がBOSS開発のストーリーを著しています。

実際に、外国で売られている製品と飲み比べると、日本のRTDコーヒーの品質は非常にレベルが高いと感じます。毎年多くの新商品が生まれては消えていく、激戦区です。

まさに、日本のコーヒー文化を支えていると言っても良いのではないでしょうか。

世界初の缶コーヒー

世界で初めて缶コーヒーを発売したのは、UCC上島珈琲であるという説が一般的です。

1969年4月「UCCミルクコーヒー」販売開始

当初なかなか売上は伸びなかったものの、翌1970年3月から大阪で開催された「日本万国博覧会」を機に、来場した多くの人の目にとまり、全国に広がったと言われています。

2019年には認定期間50年(1969年~2019年)で “缶コーヒーの最長寿ブランド(Longest-selling ready-to-drink canned coffee brand – current)”として、ギネス世界記録に認定されています。

(参考)UCC上島珈琲HP
https://www.ucc.co.jp/company/news/2019/rel190624.html

もうひとつの世界初の缶コーヒー『ミラコーヒー』

実は、UCCより前に缶コーヒーの製造販売をした人物がいることをご存じでしょうか。

島根県浜田市出身、「ネルドリップコーヒーを極めた男」と呼ばれた三浦義武です。

 1965年9月14日、三浦義武が開発した缶コーヒーが日本橋三越本店で販売。商品は「ミウラ」(三浦)と「ミラクル」(奇跡)にかけて『ミラ・コーヒー』と名づけられました。砂糖が入ったミルクなし200g入り缶コーヒーで、販売価格は80円。売れ行きは上々で、評判も良かったようです。

実際、1950年代後半から相次いで缶コーヒーの試作・開発が行われていたようですが、中味の腐食、変質、異臭などでうまくいきませんでした。こうした問題を克服して、継続販売された商品はミラ・コーヒーが世界で初めてです。

当時、浜田市内で盛んだった缶詰の製造技術にヒントを得て製品化されたもので、半年後に開缶しても濁らず沈殿することもなかったとされています。

しかし、資金調達難に陥り、ミラ・コーヒーは販売開始から3年で市場から姿を消しました。その翌年の1969年4月、UCCから発売開始され、全国に広がっていきました。

(参考)
http://steelcan.jp/steelcanage/vol34/closeup.html

もし、当時資金繰りがうまくいき、三浦義武の商売が拡大していたら。。

現在日本のRTDコーヒー市場は、ミラ・コーヒーが席巻していたかもしれません。

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