コールドブリューとダッチコーヒー
暑い季節に冷たいコーヒーを飲みたくなりますね。
似たような意味でさまざまなコーヒーがありますので、これらのコーヒーの違いをすっきり簡単に解説します。
アイスコーヒー
まずは一番メジャーなアイスコーヒー。
これはその名の通り「冷たいコーヒー」のことです。抽出方法や抽出時の温度(高温・低温)は関係なく、抽出した後のコーヒーを冷たくして飲む飲料です。
水だしコーヒーとコールドブリュー
「水だしコーヒー」と「コールドブリューコーヒー」はどちらも「低温(常温以下)の水で抽出されたコーヒー」のことを指します。何度以下が低温なのか明確な定義はなく、それぞれのお店や商品によって異なります。
お湯とは異なり、コーヒーの成分が水に抽出されるまで時間がかかります。
抽出方法は、お茶で一般的なフィルターバッグなどに入れ水に漬けこみ抽出するタイプ(浸漬式)と、コーヒーの粉をガラスカラム様の容器に詰めて、そこにぽたぽたと水を垂らして、数時間かけて抽出するタイプ(ダッチコーヒー)の二つに分かれます。
ダッチコーヒー
ダッチコーヒーとは、コーヒーの粉を特別なガラス容器に詰めて、上から水(常温以下)を垂らして、数時間かかけてゆっくりと抽出するコーヒーです。
この抽出方法のもともとの発祥は、インドネシアです。ダッチは「オランダ」の意味ですが、当時のインドネシアがオランダ植民地下だったので、「ダッチコーヒー」と呼ばれています。
インドネシアの「水だしコーヒー」は、「現地のコーヒー農園で、細長い布袋にコーヒー粉を詰めて、上から水を注いで、農作業をし、その間に出てくるコーヒーを下で受けて、休憩時間に飲んだもの」と言われています。
一方で、現在一般的に広まっているものの起源は日本の喫茶店。この飲み方について書かれた文献を元にして、京都の喫茶店「はなふさ」が京大の理学部生に相談、医療器具メーカーに器具を作ってもらったものがはじまりと言われています。
アメリカでは、この淹れ方をしたコーヒーが「京都コーヒー(Kyoto Coffee)」とも呼ばれています。2012年にメリー・ホワイトが、その著書”Coffee Life in Japan”で、ダッチコーヒーを「京都コーヒー(Kyoto Coffee)」と紹介、広がりました。
まとめ
超簡単な図にしてみると以下の通りです。アイスコーヒーとして出されることが多いですが、水出しコーヒーでも温めて提供されるとホットコーヒーになります。